やる気を高める目標設定
行動したいと思うときには
なにかしらの目標があり、
目標を達成できるだろうと期待すると
行動を起こせます。
自分には無理だと思っていたら、
行動する気になりませんよね。
より効果をあげるためには、
目標が個人のレベルに合っている。
つまり目標が目指す人に適したものであることが
必要です。
難しすぎると不安感がおき、能率が悪くなるため、
最適な挑戦となる目標を考える必要があります。
目標と基準はすべてを考慮したうえで、
適用される人に対して適切でなければなりません。
最適な目標を設定する最も良い方法は
彼らを目標設定の過程にかかわらせることです。
自律性を支援し、
目標の設定に積極的に関わらせることで、
仕事や課題に専念できる最適な目標が得られます。
自分が何をすべきか、
いつ頃迄に何を達成すべきか
どんな障害が出る可能性があるか
などについて考えます。
こうすることで最適な目標を生み出し、
仕事のやり方について反省を促し、
新たに挑戦する気持ちを起こさせ、
目標を達成する気力を高めることができます。
そして後に自分自身の実績を評価する基準も
見えてくるのです。
最適な評価とは、
自分が設定し到達しようと決めた基準に照らして、
自分で実績を評価することです。
実績が評価基準に満たないときは、
その状態を批判するのではなく、
解決すべき問題と考えることが重要です。
評価基準が不適切であったり、
予期しない障害が起きたりといったことも
あるでしょう。
結果を基準に達成したかどうかだけではなく
何が起きたかを見ることが大切です。
その人の行動に問題があったとしても
どのように問題を改善するかを
考えることでよりよい効果に
つなげることができます。
最適な目標設定と評価体制を
上の地位の人間は十分考慮する必要が
あります。
ところが自律性を支援したり
選択権を与えているとはいえない管理職は
たくさんいます。
こういった管理職は他者を支援するよりも
支配することを志向する人である場合や、
自律性を支援するために必要なスキルを
持っていない場合があります。
管理職は自分の志向性を知り、
自分にはどんな傾向があるかを意識して
また管理職としてどういった行動をとることが
いいのかを意識する必要があります。
また状況要因も自律性の支援を
非常に困難にしていることもあります。
圧力をかけられた管理職ほど
管理的となり、
部下の内発的動機付け、創造性、
概念的理解を低下させてしまいます。
管理職が圧力を感じるほど、
自律性を支援することが困難になります。
上の地位にいる人自身が、
自律性を支援されなければ、
彼らの部下の自律性も効果的に支援できません。
自律性の支援は
決められた役職だけの問題ではなく、
組織全体の問題としてとらえる必要があるのです。
参考図書
人を伸ばす力-内発と自律のすすめ
エドワード・L・デシ+リチャード・フラスト 著