経験から学ぶために必要な3つの要素の3つ目は
エンジョイメントです。
エンジョイメントとは、
仕事自体に関心を持ち、
やりがいや面白さを感じることで
意欲が高まっている状態、
および仕事をやりきることで
達成感や成長感を感じている状態をいいます。
今回はエンジョイメントについてふれてみましょう。
仕事にやりがいや面白さを見出せない人は、
意外と多く、仕事は面白くないけど、
ガマンしているという人は
結構多いように思います。
ときに退職の理由になることもあります。
このやりがいや面白さを見出せない場合は
仕事が辛く、毎日が苦痛で過ぎていくものに
なってしまいます。
また仕事がもっとできるようになりたいとか、
仕事を通じて人をしあわせにしたいといった
明るい目標にも目が向きません。
すると難しい仕事に目をむけるなんて
とんでもないと消極的に日々を過ごすことに
なります。
日々がただ消極的に過ぎていくだけでは
もったいないですね。
では、どうすれば仕事にやりがいや面白さを
見出せるのでしょうか。
エンジョイメント系の学ぶ力を高める3つのこと
- 集中し、面白さの兆候を見逃さないこと
- 仕事の背景を考え、意味を見出すこと
- 達観して、後から来る喜びを待つこと
1.集中し、面白さの兆候を見逃さないこと
日々ルーティンワークで面白いことなんてないと
思いこんでいませんか。
もしくは気分がめいるクレーム処理や
自分の仕事は苦手な作業だと思い込んで
いませんか。
仕事の多くはルーティンワークです。
そこに面白いことをみつけられるか
どうかです。
またクレーム処理や自分にとって
苦手な作業の中に少しでも達成感を
感じられるところをみつけられるか
どうかです。
ここでポイントになるのは
面白いと思えることや自分が目指すレベルを意識する
ことです。
私たちの脳は
意識している情報を取ろうとします。
そのため嫌なことや辛いと思っていることに
意識を向けるとその情報ばかりが目に付きます。
また入ってくる情報を辛いことや嫌なこと
として意味付けることもしてしまいます。
面白さの兆候を見逃さないためには
この仕事の面白いところはどこかな。
この仕事の質をここまで引き上げられたすごいな。
と常に意識することです。
2.仕事の背景を考え、意味を見出すこと
自分の仕事を単純作業としか
見ていないということはありませんか。
職場で飛び交う言葉の意味を
何も考えずに使っていませんか。
隣のデスクの人がどんな仕事を
しているかを気にかけたことがない
ということはありませんか。
いくつかあてはまる人は、
自分の仕事をただの作業としか
見ていないかもしれません。
自分の部署の役割や関係部署とのつながり、
自分の仕事の意味や位置づけ、
これらに関心を持って
仕事に取り組むことができたなら、
仕事にやりがいを感じ、楽しくなります。
もしただのルーティンワークだと思っているなら、
- このルーティンワークは何のためにしているのか?
- このルーティンワークは誰のためにしているのか?
- このルーティンワークをどのようにしたら
その人たちは喜んでもらえるのか?
と自分に問いかけてみましょう。
ルーティンワークに違う意味を見出せるはずです。
3.達観して、後から来る喜びを待つこと
日々のルーティンワークは
継続していくものです。
基礎を身につけるときは、
ただひたすらやり続けることも
あるでしょう。
細かい作業をただコツコツとひたすら
続けなければならないこともあります。
基礎を身につけるために、
やり続けることで身につけたものは
ゆるぎのないものになっているのではないでしょうか。
日々コツコツと作業をかさねることができたなら、
その先には必ず自分に対する自信として返ってきます。
どんな仕事でも華やかな部分はごく一部分です。
しかしその華やか部分をより高いレベルにするためには
基礎をしっかりと身につけなければなりません。
地味でつまらなく思えることをコツコツと
やり続けられた人だけがより多くの喜びを
得ることができるのです。
自分が満足するレベルに到達するためには
コツコツと基礎的なことを行い、
自分の底力を身につける必要があります。
しかし基礎的なことは地味でおもしろみがありません。
続けるためには自分なりのおもしろさを見つけ、
続けることの意味を見出すことが重要です。
そうすれば後になって、
多くの喜びを必ず得ることができます。
エンジョイメント系の学ぶ力を高めるためには、
どんな仕事であっても、
面白く感じられるところを探し、
仕事の意味や背景を考え、
もっとよくできるところを探すことです。
是非そんなところを探してみて下さい。
松尾 睦 著