行動は変えられる②
前回は行動直後の状況変化で
いい行動を引き出したり、
増やしたりすることができるというお話でした。
いい状況変化を好子といい、
いい反応や褒めらる、評価される、報酬を得られる
といったことです。

これとは逆に嫌子というものがあります。
これが行動直後に出現すると行動を減らす
刺激や出来事です。
例えば、
何かをして、叱られた場合は
次はやらないようにしようとしますよね。
この場合、叱られたことは嫌子になります。
行動直後に嫌子が出現すると
行動は減少します。
このことを『嫌子出現の弱化』といいます。
逆に行動の直後に嫌子が消失すると
行動が増加することもあります。
叱られた直後にすぐに謝った。
するとそれ以上は叱られなかった。
これ以降、叱られたならば、
すぐに謝るようになった。
これを『嫌子消失の強化』といいます。
ただし嫌子を使う行動改善には注意が必要です。
嫌子を使うことの問題点5つ
- 嫌子出現を繰り返すと耐性がつく
いつも叱られていると、それに慣れてしまい、
また叱ってるよと話を聞かなくなります。
すると今度はもっと強く叱るようになります。
嫌子の効果が落ちてくると次第にエスカレートする
傾向があります。 - 嫌子を与える人間を避けるようになる
いつも叱られているとその人を避けるようになります。
すると必要なコミュニケーションも取れなくなり、
様々な支障が出てくることになります。 - 行動が全般的に抑制され、新しい行動が生み出されにくい
叱られてばかりいると、
やる気が削がれていきます。
何かをやろうと思っても、
どうせ叱られると考えれば、
行動しようとは思わなくなります。

- その場面に適切な行動を何も教えていない
やってはいけない事を叱るだけでは
問題は解決しません。
問題行動を起こさないことが重要ではなく
適切な行動を取ることが求められます。
どういった行動を取ることがいいのかを
教えることが大切です。 - 一時的な効果しかない
嫌子による行動の弱化は一時的に効果はあっても
長期的には何の解決にもなりません。
行動制御を考えるより、
好子により望ましい行動を強化することの方が
より良い関係が築けます。
嫌子は好子より即効性が高いので
嫌子の注意点を考慮しつつ、
必要に応じて使うようにしましょう。
参考図書
行動分析学マネジメント
人と組織を変える方法論
舞田竜宣 + 杉山尚子 著
