あなたは自分のしていることで
どれだけ損をしているか気づいているだろうか。
以前、妻との会話で
自分の口癖に気づくことができたことがある。
その時、私たちは仕事観についての持論を
妻と話しあっていた。
結論を探すつもりはなかったのだが、
妻が突然、
「私の話をいつも否定するよね。」
と言ってきた。
「今の話でどこが否定したんだよ。」
と私は少しムッとして言い返した。
妻は
「確かに否定するような言葉を言った。」
と言い返してくる。
少しムッとしていたけれど
なぜこんなすれ違いが生まれたのだろうと
少し興味が湧いてきた。
そこで今の出来事を振り返ってみたら
何かわかるかもしれないと思い立ち、
今の出来事を丁寧に振り返ることにした。
妻は「確かに私の考えを否定する言葉を言った」
と譲らない。
しかし私は自分が妻の考えを否定する気持ちも
否定する言葉も言った覚えがない。
互いに先ほどの会話を丁寧に
確かこう言ったよね。
そのあとこう言ったよね。
と振り返ってみた。
ところが
否定するような話を私が喋っていた事実が
互いに思い浮かばないのである。
その時、
「あっ。。。」
と、あることに気づいた。
それは私が妻の話を聞いた後に
「いや、◯◯◯。」
「でも、◯◯◯。」
と、しゃべっていることだった。
このことに気づき、何気ない会話の中でも
自分の言葉を意識してみると、
話し始めに「いや~」「でも~」と
つけていることに気づいた。
いつも妻が
「私の話を聞いてくれない。」
「私を認めてくれない。」
と言っていた理由の1つがこれでわかった。
私は心の底からうれしくなった。
なぜなら私は妻の話を聞こうと努力しているのに
妻からはいつも話を聞いてくれないと言われていたので
正直どうしたらいいかわからなくなっていたからだ。
このことに気づいてからは
相手の話を聞き終わった後の
最初の言葉を丁寧に選べるようになれた。
丁寧に自分の行動を振り返ることで
自分の言葉の癖に気づくことができたのだ。
この気づきを得ることができたのには
理由が2つある。
- すれ違いの原因を相手のせいにしない
- 必ず何かあると確信して探す
すれ違いの原因を相手のせいにしない
私たちは自分が否定されたと感じると
すぐに攻撃的に身構える傾向があります。
すると自分を省みる前に否定している相手が悪い
と考えてしまいがちです。
私たちは相手が悪いと一旦決めつけると
その考えに縛られ、
なぜすれ違いが起こったのだろうと
自分に問いかけることをしなくなってしまいます。
自分に対する気づきを得るためには
他者との違いに興味を持つ必要があります。
他者との違いを見るには
すれ違いの原因を相手のせいにせずに、
どんなことでも相手が悪いわけではなく
自分と相手が同じものを見ているようでいて、
どこか違う見方をしているはずだと考えてみよう。
すれ違いが起こったときほど、
自分を知る大きなチャンスだと思うことが大切です。
必ず何かあると確信して探す
私たちの脳は今は見えないものでも
あると確信すると
必ず探し出してしまう力があります。
すれ違いが起こったとき
今は気づけていないけれど、
すれ違った要因が絶対にあると
確信して探してみると必ず見つかります。
自分の癖は自分では気づきにくいものです。
特に相手を不快にさせる癖は
自分では認めたくないものです。
しかし自分の意思と反して
相手に伝わっていることは非常に残念です。
すれ違いこそ自分を知るいいチャンスと考えて
自分の言動を振り返ってみると
非常に大きな気づきを見つけられるでしょう。
今回のように自分が気づないうちに
無意識でやってしまっていることは
実は結構あるのではないでしょうか。
それが自分にとっていいことであれば
いいのですが、
なぜか気づかぬうちに
トラブルの発端になっているとしたら、
取り払いたいですよね。
ひとつひとつはたいしたトラブルでは
ないかもしれませんが、
継続していくことで大きなトラブルに
発展してしまうこともあるでしょう。
たいしたことじゃないとほおっておかずに
他者との違いに気づけた時は
ちょっと違いのもとを考えてみては
いかがでしょうか。