やる気を高めることの良さと管理の弊害

内発的に動機づけられるためには
自分が有能であり、
自律的であると
自分自身で認識している必要があります。

効果的に行動する能力があり、
自己決定できると自分自身で実感している
必要があるのです。
他の誰かからの意見ではうまくいきません。

自分が有能であるという有能感を得るには
何らかの活動に成功すると
有能感を認知することがわかっています。
競争に勝ったり、良いフィードバックを
受けたときも有能感が得られます。

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しかし競争に勝つなんて難しいことは
できないと思う人もいることでしょう。
そんな人は簡単なことから始めましょう。

有能感を得る為には
まずは自分にとってハードルの低いことから行い、
自分の『できる』を積み上げることがおすすめです。

また人が自律的に生きていると認識するには
自分自身の選択で行動していると
感じることが必要です。
それは自分が自由だと感じる状態であり、
行動が自分自身のものである状態です。

もしあなたが上の立場で、
誰かのやる気を高めたい場合には
相手の自律性と有能感を高める働きかけをすることで
相手は高い興味と熱意を持ち続けることができます。

自律性を支援するには、
彼らの視点で彼らの見ているように世界を見て、
彼らの要求や行動の理由を理解し、
新しい状況に関わる必要があります。

自律性を支援する教師に教えられている生徒は、
より好奇心に富み、学ぶことそのものを重んじ、
自尊心が高いようです。
また自律性を支援する管理職の元で働く従業員は
会社をより信頼し、給料や福利厚生のことにとらわれず、
より高いレベルの満足とやる気を示すそうです。
管理職の人が自律性を支援できるように訓練すると、
彼らの元で働く人たちがよりすぐれた成果をあげることも
わかっています。

自律支援のための選択の与え方は様々あります。
個人レベルで組織やワークグループの一人一人に
その人がかかわる問題について決定させたり、
集団レベルで集団全体がその決定を
共有するということがあります。

また仕事のやり方、内容についての選択もありますが、
やり方の選択は内容についての選択よりも容易です。

もっとも効果的に自律性の支援を行う管理職や教師は
部下や学生に意思決定をする役割を与えます。


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選択させるときの5つの注意点

  1. 決定に参加させることで
    ストレスをもたらしたり
    対立を促進したりするようにならないか。
  2. 決定がそれを行う人の成熟のレベルに照らして
    適切かどうか。
  3. 秘密を厳守することが重要で
    部下に選択をさせるべきではないのではないか。
  4. 決定に関連する人であるかどうか。
  5. 決定を迅速に行う必要があり、
    他者の参加が実際的ではないのではないか。

ところが生徒、部下が選択することを望まずに
何をするかの指示をほしがるケースがあります。

これは過去に過度に管理された経験が
強く影響しているからです。
人を厳しく管理すれば、
管理されたがっているように
ふるまうようになります。
そして上の地位の人が
自分に何を期待しているのかを知るための手掛かりや
トラブルにまきこまれない方法を
探すようになります。

人は管理されることに適応すると
本来人間の本質である自分らしく振舞うことを
望んでいないかのように振舞うようになります。

これは間違った選択をすれば
批判や罰を受けるという恐怖を
感じているのでしょう。

権威ある地位の人が管理的であると
支援されるはずの人たちから
やる気を奪うことになるのです。

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管理されることに慣れている人に対しては
自律性を支援することが難しいため、
忍耐強く働きかける必要があります。

彼らが生き生きと興味をもち、
責任感をもって課題に挑戦することに
立ち返るよう支援する必要があります。
そのためには彼らが受け入れやすい選択権から
徐々に与え、自律性を促進する必要があるのです。



参考図書
人を伸ばす力-内発と自律のすすめ
エドワード・L・デシ+リチャード・フラスト 著

人を伸ばす力

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