自分のメンタルモデルを考える
人は現実世界を識別する
多くのメンタルモデルを持っており、
自分特有のメンタルモデルがあります。
メンタルモデルは子供のころから持ち、
大人の話や子供自身のさまざまな経験によって
変化していくものもあります。
学ぶことでそれまでの認識が変わり
メンタルモデルを修正していくのです。
ところが私たちは自分の考えに愛着をもち
それを持ち続けようとするために
修正することがむずかしい
メンタルモデルもあります。
しかしメンタルモデルを
修正したい場合がときにあります。
それはメンタルモデルが
自分にとっていい影響を
与えていないときです。
そんなときにはメンタルモデルの影響を
弱めたいところですが、
そもそもそこに自分にとって不都合な
メンタルモデルがあることにすら
気づいていないことがほとんどです。
人は行動を起こすときには
行動を起こす意図や目的がありますが、
この意図や目的にすらあまり意識を
向けていません。
例えば、
仕事中にとても嫌なことがあり
一日中むしゃくしゃしていた後で
恋人と食事をすることになりました。
食事中ずっとその日の出来事を
延々と恋人に話しました。
すると途中から恋人が話を聞かなくなり
ちゃんと話を聞いてもらえないことに
怒りがわきおこり喧嘩になってしまいました。
このような場合
食事中の会話の意図や目的は
仕事でのストレスを発散させることかもしれません。
しかしそのことにはほとんど意識を向けることなく
夢中で話をしてしまいます。
さらに恋人にストレス発散の相手をしてもらうことは
恋人なら私のストレス発散に付き合うべきだという
メンタルモデルがあるかもしれません。
そのため
話を最後まで聞いてくれない恋人の態度に怒り
喧嘩になってしまった可能性があります。
このように起こる出来事に対して取る
自分の行動によって、
不愉快なことが起きる場合には
自分の行動を変える必要があります。
そのためには自分の行動を起こす
意図や目的を改めて見る必要があります。
そしてそこにはメンタルモデルがあり、
その起こった出来事に対して
自分にとって不都合な影響を
与えていることを知る必要があります。
物事がうまくいかないときには
そこに影響しているメンタルモデルを
まずは明確にします。
有効ではないと明確にし、
意識することで影響を
弱めることができます。
そして自分が望む結果を導くための方向に
自ら進んでいくよう動き続けましょう。
それは簡単なことではないかもしれませんが、
繰り返し働きかけ続けることで
自分を楽にしていってくれます。
参考図書
メタ認知的アプローチによる学ぶ技術
A・オリヴェリオ 著