心に目を向ける⑤
前回までは、
自分との付き合い方、
自分の心に目を向けることのお話でした。
今回は人との関わりの中で、
互いにいい関係を築くため、
そして仲間と実感を分かち合うために
知っているといいことについてのお話です。
人に話を聞いてもらいたいと思うことはありませんか。
また人から話を聞いてほしいと言われることはないでしょうか。
ところが話を聞いてもらって不愉快になることや、
話を聞いてあげて互いに不満を感じることが
ないでしょうか。
人との話で明確な答えがある場合には
答えが出る出ないが問題になります。
ところがはじめにあるように相談したい場合や、
ただ話を聞いてもらいたいだけなどの
明確な答えがない場合には、
いい話に終わらないことがあります。
ここで必要なことは答えを見つけることではなく、
『話につきあう』ことです。
相手の話を傾聴し、
その話につきあい、
その人がその人なりの
最善の結論を見つけることを見守ることが
もっとも援助になるのです。
ここで大切なことは、
その人がその人なりの答えを見つけることが大切であり、
話を聞いてあげる側がよしとする答えを
相手に理解させることや、
押し付けることではありません。
自分で自分の答えを見つけることが
大切なのです。
もし人からの相談事で
不愉快な感情に気がついたら、
その場で必要なことがなんなのかを
考えてみましょう。
参考図書
- 心のメッセージを聴く
実感が語る心理学
池見 陽 著