幸せはどこにある④
悩みごとで頭がいっぱいの時は
イライラしたり、落ち込んだり
してしまいますよね。
そのことを考えないようにしても
気がつくとそのことを考えている。
こんな経験はないでしょうか。
実は同じことを何度も考えてしまうと
その考えはあなたの中に定着し、
真実になってしまいます。
例えば、
あなたが友達のためにしてあげた事に
友達がなんの感謝の言葉も返さなかった。
この時、あなたは友達を
「なんて礼儀知らずな人なんだ。」
と思ったとします。
そして怒りが収まらないあなたは
その時のことを思い浮かべ、
イライラしながら、
「なんて礼儀知らずな人なんだ。」
と繰り返し考えていると、
あなたにとって友達は
とても礼儀知らずな人に
なってしまいます。
しかし、もしかしたら友達はその時
あなたのしたことに気がついていなかっただけ
かもしれません。
けれどあなたはたった一度の経験で
友達をとても礼儀知らずな人に
してしまいます。
このような勘違いを
私たちは日常でよくしてしまいます。
私たちの悩みは
起こった出来事の捉え方が原因です。
そのため悩みごとを解消するには
悩みの原因である出来事を
いつもと違う目線で
とらえ直してみることが必要です。
けれどいつもと違う目線でとらえ直すことは
なかなか簡単ではありません。
それにいつもと違う目線って
具体的にはどうすればいいか
わからないですよね。
違う目線とは
『相手』から『自分』に、
二人称から一人称に変えることで
物事をとらえなおすことです。
例えば、先ほどの話の場合
あなたは自分の行為に対する友達の反応に
「なんて礼儀知らずな人なんだ。」
と捉えましたよね。
そしてイラついてしまった。
このイラつきはあなたが
『友達のために』してあげたことなのに
なんで感謝してくれないんだ。
と思っているからです。
違う目線とは
友達のためにしたのではなく
『自分がしたくてした』と捉えることです。
確かに友達のためにした行為ですが、
友達を思ってした行為によって
あなたはとてもいい気分になったはずです。
私たち人間は誰かのためになることをすると
とても満ち足りた気分を味わうことができます。
なので確かに友達から感謝されたら
もっといい気分になりますが、
そもそも自分がした行為は
自分がしたくてしたのだと思えれば、
相手の反応はあまり気にならなくなります。
この相手から自分に視点を変えることは
こんな場合にも有効です。
友達の言動でイライラして不愉快になった時、
相手にイライラさせられたという
二人称の考え方から、
相手の言動で自分が勝手にイラついたという
一人称の考え方で捉え直します。
相手の言動は変えられないので
相手のあの態度は自分に向けたものではなく
たまたま相手が機嫌が悪かっただけで
私をないがしろにしようとしたわけではないと
自分の捉え方や感じ方を変えれば、
自然とイライラは収まっていきます。
しかし私たちは自分が物事を
どのように捉えたり、感じたりしているかは
あまり意識していません。
自分の中では当たり前の捉え方なので
特に意識するところではないのです。
ところがこの自分にとって当たり前の物事の捉え方が
自分をイラつかせています。
自分の物事の捉え方に意識を向けることで
自分がイラつく理由に気づくことができます。
自分をイラつかせる出来事があった時には、
何が起こったのか、
自分はどう感じ、どんな考えが浮かんだのか、
なぜそのように感じ、考えたのかを
考えてみましょう。
そこに自分の捉え方、感じ方、考え方が
出てきます。
自分の捉え方、感じ方、考え方に気がつくと、
自然と感情が落ち着きます。
そうしたら自分の捉え方、感じ方、考え方について
あらためて考えてみましょう。
幸せも不幸せも自分で作っています。
参考図書
今日は心をみつめる日
衛藤 信之 著