ストレスに向き合う③
前回、ストレスを感じたときには
まずは自分の思考、考え方の傾向を知り、
そしていつもの思考傾向に気がついたら、
自分を楽にしてくれる思考に
意識的に切り変えましょうとお話しました。
自分の思考・考え方の傾向は
自分がストレスを感じた時を
思い起こすとわかりやすいです。
では次に新たに切り替える
自分を楽にしてくれる思考とは
どういった思考でしょうか。
思考は人により傾向があり
心の立ち位置によりました。
心の立ち位置、心のポジションの図を
もう一度見てみましょう。
横軸は自分を認めていると「+」
縦軸は相手を認めていると「+」
不快な感情がおこっているのは、
自分を認めていない場合か、
相手を認めていない場合、
もしくは両方のケースです。
自分を認めていない場合
自分を認めていない場合には
どういった考えをしているでしょうか。
どうせ自分なんてダメ。
何をやってもダメ。
と自分は能力が低くて、
うまくできないとか、
いいところなんてない。
と自分を卑下して考えています。
そして自分に自信が持てず、
劣等感や不安、あきらめを
感じています。
そんな自分を認めてあげるのは
どうすればいいのでしょうか。
ひとつはそもそもの
自分のこれがダメと思っていることを
克服する。
もうひとつは自分のダメだと
思っていることの意味づけを変えて
長所として捉える。
まずは自分がダメだと思っている点を
書き出してみましょう。
そして、書き出したことを
違う視点から考えてみて下さい。
例えば、作業が遅いと気にしている場合は、
違う見方をしてみると、
実は作業に丁寧に取り組んでいるとか。
おしゃべりが多いと注意されるが、
実は誰とでもコミュニケーションを
取るのがうまく、部門間の協力体制を
構築するためにはかかせないとか。
自分の気になっていたことが
長所と捉えられると
自分を認められますよね。
相手を認めていない場合
次に相手を認めていない場合について
考えてみましょう。
その人のことが大嫌いとなると
その人のいいところは
なかなか見えてきません。
すべて悪く見えてしまいます。
まずは相手がどんな人かを
書き出してみましょう。
相手の気になる嫌なところが
出てきたでしょうか。
そして書き出したことを
違う視点から考えてみて下さい。
ここで違う視点で考えられればいいのですが、
相手の人が大嫌いとなると
なかなかいいところとして
考えられないようです。
そういった場合は、
書き出したことをその人のこととは考えずに
機械的に言い方を変えてみましょう。
短所から長所へ
- 往生際が悪い → 最後まであきらめない
- だらしない → 細かいことにこだわらない
- 口数が多い → 誰とでもコミュニケーションがとれる
- こだわりがある → 好みに一貫性がある
- 落ち着きがない → 社交的で行動的
- 怒りやすい → 熱意がある
- 几帳面 → まじめで細部まで気を配る
- 他人に厳しい → 少しでも高いレベルを求める
- すぐに泣く → 感受性豊か
- 気が弱い → 優しさにあふれている
どうでしたか。
相手の短所を見方を変えて長所として
捉えられると相手を少しは受け入れることが
できるようになりませんか。
すると相手に対して
やさしく考えてあげられるのでは
ないでしょうか。
次回もストレスについて考えていきます。
参考図書
ストレス体質を卒業し「生きづらさ」を手放す法
加藤 史子 著