もちつもたれついい支援⑤
前回、助ける側の人が知らないことがあり、
このためいい助け合いにならない原因に
なっているという話をしました。
これとは逆に
助けを求める人が知らないことで
いい助け合いにならない原因になる場合があります。
では一体何をわかっていないのでしょう。
助けを求める人が知らない5つのこと
- 助ける人は助けを与えるだけの知識、能力、
モチベーションがあるか
この人は助けてくれる人だと思って、
助けを求めてみても、
実は助けてくれる人ではなかった
ということがあります。
助けてくれる人ではないと思った時には
時間やエネルギーをかける前に
別の助けてくれる人を探しましょう。
- 目の前の人に助けを求めると
どんな結果になるか
助けを求めた時に
自分が求めている答えがすぐに得られなかったり
自分が求めている状況にならないことがあります。
求めている事を得るために
助けを求める人もどのように助けを求めるといいのかを
考える必要があります。
- 何かを売りつけたり不適切に強制したりするために、
状況を利用しようとしない支援者なら、本当に信じられるのか
助けを求めた後でふと振り返ると何かを売りつけられて
あとで不愉快に感じた経験はないでしょうか。
助けてもらった後で不愉快になりたくないと考えるあまり
必要な助けを求めることを躊躇してしまうことがあります。 - 提案されたことを実行できるだろうか
助けを求めた以上のことを教えられて
本当に知りたい事が聞けず、
やりたいと思っていたことが結局出来なかった
なんてことがあります。
理解や実行ができる範囲を超えた支援の場合には
どのようにしたらいいのか考えましょう。 - 支援を受け入れると金銭面や感情面、
また社会的な面でどれだけの対価が必要だろうか
助けを求めたときに
対価が必要なケースがあります。
予め、対価が提示されている場合もあれば、
あとからお礼をどうしようかと悩むこともあります。
自分が求める助けを得るために、
助けを求める前に今回取り上げたことを
考えてみてから助けを求めると
よりよい結果を得ることができるでしょう。
参考図書
人を助けるとはどういうことか
エドガー・H・シャイン 著