もちつもたれついい支援③
前回は助けを求める人が
陥りやすい罠についてでしたが
今回は助ける側の人が
陥りやす罠についてです。
助けを求める人と助ける人の間には
上下の関係ができるということでしたが
助ける側の人もこの立場を利用したいと
思うようになります。
その結果、人間関係にも
問題が発生します。
助ける人が陥りやすい6つの罠
- 時期尚早に知恵を与えること
あまりにも早い段階で助言を与えることは
助けを求める人の立場をさらに下げてしまう。
助けてくれる人を試すために
別の問題を出してくることもあるため
本当に助けを求めている問題なのかを
探ることが必要です。
- 防衛的な態度にさらに圧力をかけて
対応すること
助ける人は助けを求める人が
本当に助けを求めている問題を出していて
助けを求める人がアドバイスを実行できると
思いこんでしまう。
すると理解してもらうまで説明しようとしてしまう。
- 問題を受け入れ、相手が依存してくることに
過剰反応する
助けてくれる人が自信をみせると
本当に助けてもらえるかわからないうちに
依存してしまう。
すると必要な内容が十分わかっていないうちに
行動を起こしてしまう。
- 支援と安心感を与えること
助けを与えることで
助けを求める人の地位の低さを助長してしまい、
問題の責任を負わせることが難しくなる。
- 支援者の役割を果たしたがらないこと
助ける人はうまく助けようと考え、
助けを求める人と距離を置こうとする。
すると助けを求める人は、
自分と関わりたくないと思われていると
思ってしまう。助けを求める人の話を心から聞くことで
相手に地位と重要性を与える。
- ステレオタイプ化、事前の期待、逆転移、投影
助ける人は過去の経験と似た問題があれば
過去に関わった人と同じように
扱おうとしてしまう。助け合いの関係性をいい状態にすることが
いい助けにつながります。
参考図書
人を助けるとはどういうことか
エドガー・H・シャイン 著